プラスサイズモデル はまゆっこ-ありのままの自分を好きになるまで-vol.1

160cm 68Kg女性、職業モデル。高校生の時に精神疾患で入院。悶々と20代を送っていたある日、思い立って4万円を握りしめ上京。その後どうやって、コンプレックスを受け入れながら、ありのままの自分を好きになり、現在のモデルという職業にたどり着いたのでしょうか——。
この連載は、プラスサイズモデルはまゆっこさんによる3回完結エッセイです。

もくじ

あなたは自分が好きですか?

あなたは自分が好きですか?

ドキッとした方もいらっしゃると思います。

脚が太いから‥。
毛が濃いから‥。

コンプレックスを理由に自分を愛せない。
そんなふうに考えていませんか?

実は、脚が太いのも毛が濃いのも私のコンプレックスです。
他にもコンプレックスはまだまだあります。
でも、私は私が大好きです。

昔はテレビに出ている女優さんみたいな顔と体型になりたくて、そうじゃない自分は劣っていると思っていました。

私は 160cm 68Kg。
とてもスタイルの良い体型とは言えません。

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最近受け入れるようになった自分の体型。このお腹のお肉も愛らしいと今なら思えます。

でも、良いのです。
自分を好きでいて良いのです。
完璧でなくても良いのです。

私は私自身を愛らしくて素敵な人だと思っています。
あなたもありのままの自分を愛してください。

でもありのままの自分を愛するって難しい。
そう感じますよね。

今回は、自分が嫌いだった私がありのままの自分を愛せるようになるまでのお話をします。
もし、あなたが自分を愛せるようになる後押しができたら嬉しいです。

太い脚も毛が濃いことも弱い心も全部大嫌いだった。

自分の嫌いなところ。
挙げ出したらキリがなかった。

私は、太い脚がコンプレックスで脚のラインが出るからパンツスタイルは避けていました。
そして12cmヒールをいつも履いていました。
短い脚が嫌だったから。
どんなにカジュアルな場所でも、ぺたんこのスニーカーとパンツが履けなかった。
スカートと高いヒールで武装していました。

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当時履いていたパンプス。高いヒールで脚を少しでも長く細く見せたくて必死でした。

それくらい、自分の体型が嫌いだった。

そして、私は体型だけでなく自分の内面も嫌いでした。

高校3年生の時に精神疾患になり、治ったと思ったら社会人2年目でまた発症。
精神科の隔離病棟に入院をしました。

退院をしてからは、なんとなく親の仕事を手伝いながら生きていた私。
生きがいもなく、何をしても心を病んでしまう自分が大嫌いでした。

「本当は自分のことを好きになりたい」

そう思った私はある日、行動に移すことにしました。

私が私のメンタルを好きになれた理由

「28歳の女です。人生に行き詰まっています。私の相談に乗ってもらえませんか?」

病気がちで、お金がなくて、カッコ悪くて、自分が大嫌い。
未来が見えなくて苦しくて、辛くて辛くてしょうがなかった。

そんな私をどうにか変えたい。
きっとこの人なら私にすごいアドバイスをくれるに違いない。
そう思った私は、憧れの本の著者さんにメールを送りました。
すると、会ってくださることになったのです。
他にも会いたい著名人の方にメールを送りました。
10日間で30人もの人が私に会って話を聞いてくれました。
その中の1人の方が「君みたいな人は東京に来ると良いよ」と言ってくれました。

私は勇気を振り絞って東京に上京してきました。
29歳の誕生日。名古屋から東京の夜行バスに乗って。
トランクひとつと4万円だけ握りしめて。

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東京に来てから初めて訪れた渋谷。これから東京で生きていくんだ!と言う覚悟でハチ公と写真を撮りました。

この時は気づいていなかったのですが、今思えばこの無茶苦茶な行動が、私が私を少しだけ好きになるキッカケだった気がしています。

私は今まで、無難な選択ばかりをしてきました。
自分が本心でしたいことより、こっちが誉められるかな?という方を選択する人生だったのです。
新卒で入った会社も、大手だからという理由で選びました。
親や先生が喜ぶと思っていたし、その方が自分が安心だったからです。

でも、私は入社してすぐお腹が痛くなりました。
私は私らしく過ごせないとすぐお腹が痛くなる体質でストレスにとても弱かったのです。

私はこれを逆ワクワクセンサーと呼んでいるのですが、辛いことをするとお腹が痛くなるというアラートが鳴るのです。

このアラートは生きていく上でとても不便でした。
すぐ病気になり働けなくなりクビになるを繰り返す。
自分の嫌いなところの一つでした。

でも、気づいたのです。
このアラートが鳴らないように生きていけたら私にはワクワクした人生が待っている、と。

そこからは、頭で考える正解よりも、心がときめく正解を選ぶようになりました。
一瞬一瞬で感じる、これがしたい!これが心地よい!と思うものを選択していくようになりました。

東京に来てからはシェアハウスに居候させてもらいながら、ライターの仕事を始めました。
会社に勤めることが向かないと感じたからです。
シェアハウスを転々と泊まり歩いていたら、なんとラジオ番組のゲストに呼んでいただけることになりました。
「シェアハウスを2カ月で5ヶ所泊まり歩いた女」として。
出演後、私はラジオ局の方に懇願しました。
「ラジオのMCになりたいです!」
そうしたら、その1カ月後にお声がかかって本当にMCになれたのです。

MCになれたことで、私が私を好きになったのか。
それもひとつかもしれませんが、私はがむしゃらに行動をとって、自分の本当にしたいことに体当たりでぶつかっていくことが、自分自身にとってよかった気がしています。
がむしゃらな姿はカッコ悪いかもしれませんが、私は今ならそれを格好良いと感じます。

自分の本音と向き合って、体当たりで自分のしたいことに挑戦する。

「自分自身の内面を好きになれるようになる」ために必要だったと私は思いました。

そんな私ですが、やっぱり自分の見た目についてはコンプレックスがたくさんありました。
30代になって、昔よりも太ったりしてどんどん自分に自信がなくなっていました。
次回は、私がビジュアルコンプレックスと向き合うお話をしますね。

vol.2へ続く)

はまゆっこ

●著者プロフィール はまゆっこ

日本で活躍するプラスサイズモデル

モットーは【心に素直に、楽しいにまっすぐに】 太っていてもおしゃれを楽しめる世の中にしたい。心も体も健康な人を増やしたい。素直さと行動力が自分をハッピーな場所に連れて行ってくれる!

ファッション専門学校卒。学生時代に様々な賞に入選。その後アパレルデザイナーとして働く。
25歳の時に統合失調症を患い、閉鎖病棟に入院。
大好きだった職を失い、自分を愛せない苦しい時期を過ごす。
29歳の時に、人生を変えるために憧れの本の著者に突撃アポイントメールを送り10日間で28名の方に会ってもらうことになる。
そこで出会った起業家さんに「君みたいな人は東京に出てきたら良い」とアドバイスを受け、トランク1つと全財産4万円を握りしめて上京。
その後、体当たりでライターをこなしたりラジオパーソナリティーに抜擢されたり行動を起こしていく。現在は良きパートナーに恵まれ心身共に元気に幸せに暮らしている。

自分を好きになるための努力の過程で、コンプレックスだった体型を好きになることができ、それがキッカケでプラスサイズモデルとして活動開始。
SNSでは、過去の辛かった頃の自分を励ますように、語りかけている。
今を幸せに生きることが、苦しんでいる過去の自分と、同じような境遇の方の支えになると信じて。

GLAPOCHA所属 お仕事依頼はメールにて ( info@glapocha.jp)

SNS等
Instagram https://www.instagram.com/hamayucco
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YouTube https://www.youtube.com/c/shirahamatv

電子書籍
「自分が嫌になった時の対処法28選
〜鬱で自己肯定感が低かった私が、自分を好きになるまでにした事〜 」
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●シェアハウス事業「シラハマハウス」
公式サイト
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シェアハウスのポータルサイト「colish」に掲載されました
https://colish.net/concepts/1762
●はまゆっこのnote

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