“あきらめ”がマインドフルネスの扉を開く〜恋も仕事も!全力爆走の私が失敗から学んだこと〜-岩濱 サラ-

この記事は、12/1〜25まで、毎日1人ずつマインドフルネスを実践している方が「私の日常にあるマインドフルネス」をテーマにリレー形式で綴る、マインドフルネス・アドベントカレンダー2021の記事です。
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こんにちは。2021年ラストスパートへのカウントダウン!冬至にクリスマスに大晦日と、今年もワクワクなアドベントカレンダー・シーズンがやってきましたね♪
25個の個性豊かな「わたし色」に輝く原石が詰まった宝石箱みたいなこの企画が大好きです!
いいこと書こうとか、為になりそうなことを書こうとか、最初はちょっと表面的な私がカッコつけたがるんですが、気づくと素っ裸にされている。「”あるがまま”がいいんだよ」と微笑むマインドフルネスの神様の声に従って、私自身が「当たって砕けて失敗した」経験から学んだ、マインドフルなあり方についてお伝えしていこうと思います。

もくじ

まずは“マインドフルネス的”自己紹介から。

自己紹介してください、と言われると、会社名や仕事内容やプライベートでの活動や肩書きなど、「私はこういう活動をしている人間です」と答えることが多いと思います。私は「マインドフルネス・アーキテクト」「一級建築士」と名乗ってみたり、「鎌倉でウェルビーイングとワーケーションを広めてます」「音瞑想をやってます」「マインドフルネスのカンファレンスを運営しています」などと活動について紹介することが多く、「ちょっと素敵なわたし」像を作って自己紹介をしていることにも気付かされます。

「ちょっと素敵なわたし」像だけでは、「わたし」という人間がどういう人間なのか、表面的にしか伝わらないと思うので、今回は統合的発達フレームワークであるインテグラル理論で提唱されている「四象限スキャン」という方法を使って自己紹介していきたいと思います。

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少し「わたし」という人間像が見えてきたでしょうか。この四象限スキャンは、自分自身をメタ認知して棚卸しする上で、とっても役立っています。

マインドフルネス知恵袋①「四象限自己紹介」をしてみよう!

四象限とは、存在や認識は、個人的な内面(I)・集合的な内面(We)・個人的な外面(Its)・集合的な外面(Its)の4つの領域の中に成立するという考え方で、私たちの生活は、すべての瞬間に、四象限のすべてが存在しています。4つ領域のひとつに偏った「わたし」ではなく、すべてを同時に意識することで、統合的な意識を目醒めさせていきます。
詳しくは「インテグラル・ライフプラクティス」のP86-101、P156-、P194-等をご参照ください。

書籍紹介①「インテグラル・ライフプラクティス」

INTEGRAL LIFE PRACTICE – JMAM 日本能率協会マネジメントセンター 「人・組織・経営の変化」を支援するJMAMの書籍pub.jmam.co.jp

「人をコントロールすること」をあきらめた10年前のわたし


マインドフルネスの実践のおかげで、「評価判断なくあるがままに見る」ということが当たり前になった私も、10年前は不動産の仕事を行いながら、毎日のように評価され、数字目標の達成度合いによって価値を判断されるという日々を送りながら、「負けたくない」という気持ちに突き動かされて行動していたときもありました。マンション販売の所長をしていた際には、私自身も、営業成績が良い人、仕事が早い人を「できる人」として評価し、他に負けない強いチームを作るために、表面的な評価判断によってメンバーを選別していたこともありました。

このような態度で仕事に向かっていると、気づかないうちに自分で自分を苦しめていきます。失敗を恐れるようになり、「責任」を一人で抱え込み、孤立したリーダーになっていく・・・この状態に陥りそうな当時の私を、あたたかくサポートしてくれたのは、人生経験豊かで母親のようなあたたかさを持っていたチームの女性たちでした。販売センターでは毎朝朝礼で「今日のクレド(今日行った善き行い)」を共有し、それぞれのメンバーの良いところを褒め合う文化がありました。自然と笑顔が溢れる現場になり、それぞれが主体的に行動するようになり、掃除や挨拶などホスピタリティが磨かれ、そして個人の力を超えてチームとしてお客様に満足していただけるようになる。そうすると営業成績は自然と上がり、仕事も楽しいし結果も出ているので評価も上がるという好循環が生まれます。ここでの経験は、今の私のリーダーシップの基盤となる貴重な経験になりました。

書籍紹介②「オーセンティック・リーダーシップ」

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“駐在妻”になるか、”起業家”になるか、、、「夫に付いていくこと」をあきらめて得た確固たる自分軸


勤めていた不動産会社を辞め、元夫のサポートも受けながら、いよいよ起業しようと会社を立ち上げた7年前の夏。そこから半年が経ち、少しづつビジネスも見え始めてきたタイミングでまさかの海外赴任が決定。起業後の不安定な時期だったこともあり、精神的にも経済的にも元夫に依存しがちだった私にとっては衝撃的な展開でした。
付いて行くか日本に残るか悩んでいる私に対して、元夫はすっぱりと「俺は一人で行ってくるよ」と一言。「サラの人生を俺の都合で振り回したくない。サラはもっと輝ける人だから、道が見え始めたビジネスを突き進んで欲しい」私のことを尊敬して尊重してくれているからこその、愛のある突き放しではあったものの、結婚して7年間いつも隣にいた大切な人と、半年に1回しか会えないという状況は思った以上に寂しくて、わりと毎晩枕を濡らしてました。

寂しさ、悲しさ・・・これらの感情は、やってきては去り、またやってきては去り、そしていつしか和らいでいきます。そして周りを見渡すと、一人になったことを心配して手を差し伸べてくれる家族や友人の存在に気付かされます。

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ThinkSpace鎌倉のオープンをお祝いしてくれた大切な親友たち


きっと元夫も、見知らぬ地で、知り合いも少なくて、英語でのビジネスも初めての経験で、本当は支えが欲しかった、ぬくもりが欲しかった・・・それでも私が私らしく輝く道を歩めるように苦渋の決断をした。
ここから続く3年間の別居生活と離婚・・・この経験は私の中に大きな虚無感を生み、パートナーシップにおけるトラウマ、信頼している人から、いつか必要とされなくなるのではないかという不安を作り出した。この選択が良かったのか良くなかったのかなんて分からないけれど、元夫への依存から自立し、ここから「わたしの道」がクリアになり、「わたしの軸」ができ始めたことは確かです。

マインドフルネス知恵袋②「マインドフルネス認知療法(MBCT)」が導いてくれたもの


離婚によって生まれたトラウマと向き合い、私に大きな気づきを与えてくれたMBCT。自分自身の困難や嫌悪、心と身体の反応の癖などと、とことん向き合うことで「苦しみは、私が作り出したいから生まれているんだ」ということに気づかされ、苦しみとの向き合い方が変わる、大きなきっかけとなりました。

オンライン マインドフルネス認知療法(MBCT)8週間プログラム 日曜日開催心理療法として効果が示されているマインドフルネス認知療法(MBCT)8週間プログラムを10月30日(土)よりおこないます。mindfulness-yoga.jp


“離婚してほしい”・・・「10年間の結婚生活」をあきらめることから始まった苦しみと成長


別居生活が長く続く中で見え始めていた夫婦としての不協和音、、、一方でThinkSpace鎌倉をオープンしたり、マインドフルネスの活動が始まったり、「わたしの道」はますます楽しく希望に満ち溢れていく。私の中にも、このまま結婚生活を続けて行くことに対する違和感はあったものの、「離婚して欲しい」という意思を綴った手紙が届いたときの衝撃は大きなものでした。手紙には、「俺はサラのことを幸せにできていない。それが俺を苦しめてしまっている。俺の我儘なお願いを許して欲しい。」そんな内容が書いてあったと思います。

大切に思うが故に、相手を縛り付けずに、あえて離れた場所から応援する。

今でこそ、しっくりくる関係性ではありますが、当時の私は、ただただ「結局、私は必要とされなかった」というひねくれ思考から抜け出せずに、もがき苦しんでいました。何か大きな柱を失った不安、自己否定のループ、、、そんな状態を救ってくれたのは、“瞑想”でした。

瞑想している中での大きな気づきは、私に活力を取り戻してくれました。
・大きな柱は、本当は自分の内側にあるのに、“夫”という外側の存在に求めていたことへの気づき
・私だけが苦しかった訳ではなく、元夫も苦しんでいた。そこに愛や共感を向けられていなかった私への気づき
・私は私、元夫は元夫で、それぞれかけがえのない、大切な存在であることへの気づき

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離婚旅行で訪れたモニュメント・バレー。新たな再出発の地。


パートナーとの関係性は、一番近い存在であるが故に、依存や同化を作り出しやすいし、それぞれが思い込みに囚われた未熟な状態では、ときに苦しみを生むこともある。一方で、私に新しい気づきを与えてくれて、安らぎを与えてくれて、道を切り開くエネルギーを与えてくれるものでもある。

私にとってのパートナーとは、お互いの存在を尊重しつつも、補完し合い、寄り添いながら、共に描き、共に切り開き、共に歩んでいく、そんな存在。だから、描く世界や歩む道が変わってきたら、離れるタイミングが来るのは自然の流れ。そのことが腑に落ちたとき、「離婚してよかったんだな」心からそう思えました。

書籍紹介③「パートナーシップのマインドフルネス」

「結婚って何なんだろう」「男女の性的つながりって何なんだろう」「何でこんなに切ないくらい恋しちゃうんだろう」・・・男女の関係性に迷子になりかけていた私に、一本の軸を作ってくれた本。

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離婚からの恋・・・「思い通りの人生」をあきらめた先にあった真実


離婚によって開いた傷口が少しづつ癒え始めた頃、、、私は恋をしました。15年ぶりくらいに味わうこの感覚。全然マインドフルじゃない私がいる!!笑。
瞑想は妄想に変わり、妄想の世界で勝手に感情に振り回され・・・恋の魔力って何なんでしょうね。評価判断を手放すどころか、周りの女性と比較して、こんな私はきっと魅力を感じてもらえてないとか、連絡が来ないからきっと私には興味ないんだろうなとか・・・恋モードに入った途端に不器用で未熟なわたしが登場する。この魔力が解けるのに、1年くらい掛かった気がします。

どうやって恋の魔力が解けたのか、、、私に大きな変化を与えてくれたものは、日々の「コンパッション」のプラクティスでした。

わたしが幸せでありますように
大切な方が幸せでありますように
わたしを攻撃してくると感じるあの方も幸せでありますように
わたしを支えてくれている全ての存在が幸せでありますように
生きとしいけるすべてのものが幸せでありますように

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プラムヴィレッジの蓮

わたしと、わたし以外の全ての存在の幸せをただただ願います。そうすると不思議と「全てはつながっている」「わたしは生かされている」という感覚が湧いてきて、ゆるぎない安心感に満たされます。この地球の大地は愛のエネルギーで満たされていること、この宇宙は愛でできていることに気づき、私の中が愛で満ち満ちていきます。

恋をすると私が愛を与えている分、相手からも愛を返して欲しいと求めてしまいがち。でも、本当は自分の内側に愛は沢山あって、与えているのではなくて、ただ溢れ出しているだけ。そしてそれは、支配や思惑などという感情が入らずに純粋であればあるほど、勝手に相手に届いていく。

これに気づけたとき、私のことも好きになって欲しいとか、認めて欲しいという強い欲求はおさまり、「いま、ここに生まれている愛の共鳴、ただそれを感じ、ただそれを信じよう」という、大らかで自然体なわたしに戻ることができました。

ものごとは自然と流れていく。

わたしの人生だからと言って、わたしが思う通りにコントロールすることはできない。自分で自分を支配することをやめ、大いなる自然の摂理に身を委ねるようになってから、面白いほどに色んなものが流れ始めた気がします。

マインドフルネス知恵袋③マインドフルでピースフルなプラムヴィレッジの日々


僧侶、尼僧、修行者などが集まり、ティク・ナット・ハン師の教えのもと、「マインドフルな生活」を営むプラムヴィレッジ。私も2020年の年明けをここで迎えました。幸せや歓びは、食べたり働いたり歌ったり瞑想したり歩いたり・・・毎日の生活の中に溢れかえっている。とっても大切な気づきをもらえた7日間でした。

プラムヴィレッジティク・ナット・ハンの拠点であるプラム・ヴィレッジ(すもも村)は僧侶、尼僧、一般の在家修行者たちのために開かれた仏教共同体www.tnhjapan.org


最後に・・・わたしに「共感」してあげていますか?


今回は「日常にあるマインドフルネス」というテーマをいただき、「私の人生におけるマインドフルネス」を振り返ってみました。

何か特別なことをする訳ではない。ここにあるものに、ただ気づくだけ。
これが、わたしの日常にあるマインドフルネスの実践です。

とはいえ生きていく中では、緊張やストレスや苦しみによってガチガチに固くなり、「気づく」ための余白が持てなくなることもあります。
そんなとき、私は「わたしに寄り添ってあげられているかな」と立ち止まります。まずは自分が自分に寄り添う、そうすると自然と自分以外の存在にも寄り添うことができるようになります。

最後に、私が好きな動画をシェアして終わりにしたいと思います。お読みくださった皆さま、ありがとうございました!

https://youtube.com/watch?v=1Evwgu369Jw%3Frel%3D0

https://youtube.com/watch?v=1Evwgu369Jw%3Frel%3D0

■プロフィール

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岩濱 サラ Sarah Iwahama

マインドフルネス・アーキテクツ株式会社 代表取締役CEO
一般社団法人ウェルビーイングアップ代表理事
一般社団法人ワーケーションネットワーク理事
一級建築士、宅地建物取引士
1981年、神奈川県生まれ。学習院大学理学部数学科、京都造形芸術大学建築デザイン卒、武蔵野大学大学院人間社会研究科在学中。IT企業でのシステム開発コンサルタント、不動産ディベロッパーにおける居住用・投資用不動産の開発営業を経験した後、2014年に起業。一人一人が「いまここ」に輝く社会の実装を目指し、マインドフルネスを基盤にした空間設計、場づくり、ワーケーションを手がけている。
マインドフルネス・コワーキングスペース「ThinkSpace鎌倉」オーナー、鎌倉ワーケーションWEEK実行委員長、鎌倉市100人カイギ発起人。

Facebook: https://www.facebook.com/sarah.iwahama/
Instagram:https://www.instagram.com/sarah.mindfulness/
note:https://note.com/mindfulness_/


■お知らせ

【リアルイベント】鎌倉の囲炉裏付き古民家で サウンド・メディテーション&食べる瞑想 〜囲炉裏焙煎のお茶・精進料理のおやつ付き〜

●サウンド・メディテーション 「シンギングボウル&クリスタルボウルの癒し」

音の波動に包まれながら、心身を浄化し、深い潜在意識とつながっていく時間です。自然治癒力を促し心身を整える周波数、トラウマからの解放を促す周波数、DNAの損傷を修復してくれる周波数など、様々なソルフェジオ周波数が出ており、心と身体を整える効果も期待できます。

●囲炉裏焙煎のお茶&精進料理のおやつで食べる瞑想
音瞑想の後は、囲炉裏で緑茶を焙煎しながら、お茶を五感で味わっていきます。茶葉を焙じていると漂ってくる香ばしい芳醇な香りが、心地の良いリラックス状態へと導いてくれます。そして、日本の禅文化として伝わっている精進料理を五感で、心で味わいます。

【開催日時】2022年1月22日(土)15:00-16:00
【開催場所】ThinkSpace鎌倉(江ノ電 稲村ヶ崎駅 徒歩5分)

鎌倉の囲炉裏付き古民家で サウンド・メディテーション&食べる瞑想 〜囲炉裏焙煎のお茶・精進料理のおやつ付き〜鎌倉の囲炉裏付き古民家で サウンド・メディテーション&食べる瞑想〜囲炉裏焙煎のお茶・精進料理のおやつ付き〜 【開催日時】2thinkspace20220122.peatix.com

【随時受付中】ThinkSpace鎌倉でウェルビーイングが高まるワーケーション体験を

鎌倉から江ノ電で10分。海から山に向かう途中に、囲炉裏のある古民家をリノベーションしたマインドフルなコワーキング&オープンスペース「ThinkSpace鎌倉」があります。仕事の合間に海や山でリフレッシュしたり、マインドフルネス・プログラムで集中力や創造性を高めたり、囲炉裏を囲んでオープンな対話を行ったり、いつもとは違うワークタイムをお過ごしいただけます。

マインドフルネス×コワーキングスペースThink Space鎌倉| 湘南鎌倉でウェルビーイングが高まるワーケーション体験囲炉裏のある古民家をリノベーションしたコワーキングスペース。ドロップイン利用、オフサイトミーティングなど幅広くご利用いただthinkspace.jp


【オンラインイベント】ウェルビーイング習慣化プラットフォームNesto・情け深まる音瞑想のリズム

一日の終わりに、シンギングボウルやクリスタルボウルの波動に心と身体を委ね、ゆらぎの声を聴き、そして大地へと浄化させていく。今日の感謝と共に眠りにつく、夜の音瞑想習慣をご一緒しませんか。

【開催日時】2021年12月20日(月)22:00-22:30
【開催場所】オンライン

【12/20 (月) 22:00 オンライン】瞑想の習慣を体験。情け深まる音瞑想のリズム〜Nestoオープンルーティン習慣化プラットフォームNestoでは月に1度、そのリズム(習慣)のメンバー以外も、リズムを体験できる「オープンルーティン」ptix.at

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