輝かなくたっていいじゃないか -Gaiax 木村智浩-
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輝かなくたっていいじゃないか -Gaiax 木村智浩-

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この記事は、12/1〜25まで、毎日1人ずつマインドフルネスを実践している方が「私の日常にあるマインドフルネス」をテーマにリレー形式で綴る、マインドフルネス・アドベントカレンダー2021の記事です。
その他のマインドフルネス・アドベントカレンダーの記事はこちら

これはマインドフルネスについて様々な寄稿者による連載シリーズ。2年目の企画です。

昨年の記事は、僕が子どもから経験させてもらったエピソードを中心に書かせてもらい、PV含めてとても反響を頂いたものでした。僕が大好きな思い出深い話です。

今年は、「私の日常にあるマインドフルネス」とオーダーをいただいたので、日常のマインドフルネスについて書きたいと思います。が、僕は極度の3日坊主で、最近職場の仲間とチャレンジして分かったんですが、正確には1日坊主です。

瞑想時の脳波計測をするMuseを持っていますが、瞑想をすることはあまりできていません。瞑想を続けると脳が物理的に変化し、また若返ることもわかっているので、継続されることをオススメします。(あ、でも、深呼吸や胸に手を当てて呼吸をすることはありますよ。)

そんな自分だからこそ、まったく違う視点でマインドフルネスについて書きたいと思います。

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マインドフル・ウォークでも、マインドフル・イーティングでも、マインドフル・皿洗い、掃除でもない話です。
まったく違うマインドフルネスへのアプローチです。

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脳波計Museでは手軽に自分の瞑想状態をリアルタイムに確認することができる。瞑想ができていると鳥のさえずりが聞こえ、さらに「birds」のマークが表示される。写真はMuse2。

現在は、布製のMuse Sが提供されており持ち運びが便利になった。写真のモデルは3女。幼児にはサイズが合っていないので計測はできなかった。

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今、「輝き、活躍」という新興宗教の台頭が甚だしい。

今世の中に、「輝き」「活躍」と銘打つものが多く、まぶしすぎる。

「〇〇を輝かせたい」「輝いてほしい」「活躍してほしい」「キラキラ」、、。

いきなりすいません。

こんなこと思うのは僕だけなんじゃないか。こんなこと書いていいのか。大丈夫か。嫉妬や妬みでしょって言われちゃうのか、、と不安な気持ちを持ちながら書いています。

もう、輝いていないことに罪悪感を感じてしまう、輝くことを否定するとこの世からいられなくなるように感じることがあります。

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元気で、たくましい、友達いっぱいの子に育ってほしいに、異議あり

例えば、大人や保護者が願う子どもの姿に「元気」「たくましい」「友達いっぱい」といった要素があると思います。

僕の小学校時代を振り返るとどうだろう。まず低学年のときは病気でほとんど家で寝ていた気がする。元気でたくましいには当てはまらないし、そこに僕は興味がなかった。

ただ、「友達いっぱい」みたいなものについては、興味は低かったが、気にするところがありました。

小学校から集団で歩いて帰っているとき、道に、ヨコに2人、3人と並んでしゃべりながら帰る子が多かったんですが、僕は1人で歩くことが多かった。それはそれであまりにも関心がなさすぎる、友達がいないというのはマズイのではないかと、、。
並んで歩こうしたり、しなかったりしていたのが記憶に残っています。

「友達と親しくしている」「クラスで人気がある」というのが好ましいと思っていたんじゃないかと振り返ると思います、今だってそう思っている自分がいるかもしれない。

僕が読んでいた数少ないマンガ、あの進研ゼミから届く広告のマンガ。進研ゼミに出会って、文武両道で活躍していく美男美女のさわやかなマンガ。あれを読んでいてそう思うようになったのかもしれない。

※僕にとっては、お小遣いが月200円で週刊ジャンプを買うというはまずありえない選択肢。もしかしたら、みんなが話すゲームや漫画(ジャンプ)の話に付いていけず、興味がないから仲間に加わらなかったのかもしれない。いや、分からないから、興味がないフリをしていたのかもしれない。

さておき、僕は、こういう「元気」「たくましい」「友達いっぱい」という理想像が僕らを苦しめるように思うんです。

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「たくましい人」とは何だろう?

どんな苦しいときも、我慢して、努力する。
どんな苦しいときも「大丈夫です」と言う。
「大丈夫か?」って声をかけられたら、申し訳なさを感じて、笑顔を作って「全然、大丈夫ですっ!」て言う。弱音を吐かない。

そう気をつかって生きてきた。いや、僕よりほかのみなさんのほうがもっと気をつかわれているのかもしれない。

でも、なんなんでしょうか。

この「欲しがりません、勝つまでは」という精神。これを美徳とすること。

戦争中のこの精神は、今は企業戦士を生み出す心得として残っているような気がします。戦争が終わろうとも、引き続き、僕たちの心は戦時中のような気がします。

そして、負けてはいけない、輝いていないといけない、迷惑をかけてはいけない、そう思って、一生懸命に。自分を他人の目線から守ることに一生懸命になる。

どんなに大変な時も、「全然、大丈夫」ということが、本当に”たくましい”こと?

でも、「大丈夫?」と声をかけられたときはもちろん、声をかけられなくても、自ら「大丈夫じゃないです」「困ってます」「わかりません」「助けてください」と弱音をだせる、弱みをみせれることが、本当の”たくましい”ということだと思うのです。

僕らはそうやって、みせかけの、はりぼての”たくましい”で、お互いを追い込んでしまっているように時々感じてしまいます。そう、それに自ら加担しているのかもしれないと思うんです。

行き過ぎた競争による自己責任社会で多くの人を追い詰めているこの現状の一因を、自分たちがつくっているのではないかと思うんです。

勝つことが素晴らしい。勝者でいたい。これが今僕らの社会を苦しめる一因

バイトリーダー理論ををご存知でしょうか。バイトのリーダーの理論です。

今、過度な自己責任論、また、弱者救済、福祉に対して厳しい目線があります。この現象を説明するのがバイトリーダー理論です。

”バイトが、「俺たち給料が安い、こき使われている、残業させられている、でもお金でていない、これはおかしいじゃないか」っていうと、
バイトリーダーが、「俺はお前らよりも働いている。もっと安い給料で働いているぞ。お前らは根性がない!」そ
うすると、店長から褒められて、優秀なバイトリーダーになる。

要するに、自分たちが働かされている側で、給料もらう側で、雇用されている側なのに、意識の中では、なぜか、自分たちは雇っている側、資本家の側の意識なんです。
どうしてそういられるかというと、気持ちだけは勝ち組でいられるから。被害者にならないで済むから。”(町山智浩談)

僕らは、傷つくよりも、心の傷を他人に向けて傷つけてしまう

僕らは、自分の心の傷を他人に向けてしまいやすい。傷つくより傷つける方が楽だから。自分のもろさを認識しないと、傷つけてしまう。

例えば、僕はすぐにエラソーにしてしまう。人に相談するよりも、人にアドバイスして、勝ち組でいようとする。

また、子育てでいえば、自分ができないことを子どもにやらせようとする。僕らはすぐに自分の心の傷を他人に向けてしまう。

だから、日常のマインドフルネスは、輝き、活躍、キラキラではないところだと思うんです。そこに、たくさんあると思うんです。

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周りよりも優位でいたい、勝ちたい、勝つことが素晴らしいが引き起こす問題

今、世の中で起こっている問題、そして、それらの問題が解決しづらくなっているのは、全てここに起因していると思います。

僕らはすぐに自分たちの正義をかざし、相手の事情を理解しないまま、簡単に人をこきおろす。

社会や組織で、何か新しいことをやろうとしているのを見つけたたら、僕らはエラソーに指摘する、口出し、批判する。

僕らよりも確実に気候危機について勉強し行動しているグレタさんに対して、彼女の発言を報道で見る部分だけで、上から目線で批判する。

被選挙権を行使しない、朝の駅立ちもしない、戸別訪問もしたことないけど、簡単に政治家をこきおろす。

本人ではなく、親のことなのに、結婚やプライベートを誹謗中傷する。

子どもの行動の真意を理解せず、表面的なところで評価し、教育者の立場をとる。

ぜんぶ、気持ちだけは、自分は勝利者でいたい、優位でいたい、そんなところがあるから、僕らは、周りの本当の状況、バックグランドを見ることができず、理解しようとせず、無意識にポジション取りのための戦いを日常で挑んでしまう。
そして、ムカムカしながら、自分は正義だという気分を味わう。

ただただ、自分は負け組になりたくないから。でも、これこそが僕らを苦しめる、僕らの社会を苦しくする構造なのではないでしょうか。

全く違う世の中への見方があると思います。
それは、世の真理は、全ては変化するものであり、儚いものだという見方。

良いも悪いもなく、全てに意味がある、価値があるという見方。僕らが避けてきた、嫌ってきたところにも意味があると思う見方です。

人生、ずっと輝いているなんてありえない。休息があるから輝ける

人生ずっと、輝いている、活躍している、ってありえないと思いませんか。

活躍するのと同じくらいの時間、休息する時間がある。それが本当の人生だと思うんです。

楽しいだけでなく、悲しいがある。
陽気で熱い夏がある一方、葉っぱは散り、寒い日々の冬がある。

とても美しいは、とても悲しいというところにある

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みなさんも知っている思います。
悲しい旋律がとても美しいと感じる。
壊れてしまいそう、はかないって瞬間に、とても美しさを感じる。

それは冬の雪の結晶かもしれないし、春の桜が散る瞬間かもしれないし、生まれて間もない、かよわい赤ん坊をこの胸に抱いたときかもしれない。

だから、活躍していない、キラキラしていない自分を大切にし、ありのままの自分を感じる時間、心の奥底でどんなことを思っているのかを感じる時間を大切にしたい。全部の自分を大切にして、心の中ににスペースを作りたい。

休息したい自分、活躍しない自分、全ての自分を大切にしたい。もしそれを大切にできないとき、僕は人を傷つけてしまったし、同時に自分も傷つけてしまいます。自分を責め続けてしまいます。

すべての瞬間に意味がある。すべての存在に意味がある。だから弱さも出せて、本音も出せる。
かけがえのない瞬間が生まれる第一歩だと思います。

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輝かなくたっていいじゃないか。
輝き、活躍を求める今の社会の中では、異端過ぎる意見、負け組すぎる意見かもしれません。だから、こんな話できませんでした。
でも、勝ち誇っていたいと思う、プライドの高い自分の振舞いを見返したとき、自分の何が原因で、そんなことをしているんだと考えました。

みなさんはどんなこと思われましたか? 
コメント欄やSNSのレスで、みなさんの声を読めたら嬉しいです。

■プロフィール

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木村 智浩
株式会社ガイアックス チーフ・カルチャー・オフィサー
オルタナティブな教育と組織の研究家
奈良県生まれ。早稲田大学卒業後、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー分野に注力する起業家輩出のガイアックスにて、営業、新卒採用、広報IR、経営企画、事業立ち上げ(国内トップシェア獲得)等、幅広く経験。MVPを最多受賞。現在はインディペンデント・コントラクター。奈良県在住。
4児の父。子どもたちは、モンテッソーリ園、また、体験型学習中心の自由学校に通う。
ポジティブサイコロジー・プラクティショナー(セグリマン博士)。国家資格キャリアコンサルタント。
元ソニー上席常務の天外伺朗の天外塾にて「ティール時代の教育と子育て」が2020年より開講。
日本最大級のオンライン保育者研修「保育アカデミー」運営。
ミネルヴァ大学院卒業生と教授による自己革新プログラムproject MINTコーチ。システムリーダーシップ実践コミュニティ コミュニティ・ストラテジー・オフィサー。

■お知らせ

▼イベント

このような認識に立つことがどれだけ重要なのかが分かるイベントが2つあります!(年明け以降にはもっとたくさんあります!)

Google、Amazon、Microsoft、Facebook創業者やオバマ元大統領、アンネ・フランク、ジョージ・クルーニーなどを輩出した「モンテッソーリメソード」、米国ニューズウィークに、世界最高峰の幼児教育の一つであると取り上げられた「レッジョエミリア・アプローチ」。
この2つの幼児教育の研究者が語る、教育法以上に大切なこと、これがまさにこのマインドフルな子育てなんです。

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■10万部突破&新刊発売 記念 オンラインイベント
2021/12/18 (土) 21:00~22:30(開場20:40) 
モンテッソーリ・レッジョエミリアを知り尽くした研究者が語る
親の役割 ~アンコンシャス・バイアスを越えて~
講師 島村華子(Ph.D. )
https://www.facebook.com/events/607101120564716/
▼チケット購入(枚数限定の早割あり)
https://kotobagake.peatix.com/view

さらに、日本の認可のある学校でのその実践もご覧いただけます。
「宿題がない、テストがない、「先生」がいない。「プロジェクト」とよばれる体験学習の授業を通じて、自分たちでプロジェクトを運営し自らの頭で考える。「楽しくなければ、学校じゃない」。学校観が180度変わる。ミライの公教育がここにある! そんなドキュメンタリー映画のメイキング映像をご覧いただけます。

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■映画「夢みる小学校」メイキングSP
いよいよ劇場公開直前 監督トークショー
2021/12/26 (日) 13:00~15:00
<参加費無料!>
ゲスト:南アルプス子どもの村中学校 加藤校長、伊那市立伊那小学校 福田校長、世田谷区立桜丘中学校 西郷前校長

本映画は、2022年2月4日よりシネスイッチ銀座、UPLINK吉祥寺にてロードショー。 
●キャスト 
茂木健一郎(脳科学者)/尾木直樹(教育評論家、法政大学名誉教授)
高橋源一郎(作家、明治学院大学名誉教授)/辻信一(文化人類学者、明治学院大学名誉教授)/西郷孝彦(世田谷区立桜丘中学前校長)/福田弘彦(伊那市立伊那小学校校長)
ナレーション 吉岡秀隆(俳優)

▼お申込み
https://peatix.com/event/3098833/view

▼個人SNS
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https://www.facebook.com/tomohiro.kimura/

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