自分はどうありたい?を映画「トゥルーノース」から考える

今回はMinsdful.jpリリース時に応援コメントも寄せてくださった、瞑想家であり映画監督の清水ハン栄治氏の最新作「トゥルーノース」について、編集部のはるなが見て感じたことを、一鑑賞者としてレポートします。

「トゥルーノース」
北朝鮮強制収容所の過酷な環境で生きていく家族とその仲間たちが成長していく姿を、生存者証言を参考に描いた長編アニメーション。
(公式サイトより)

▼北朝鮮強制収容所の実態を描いた衝撃作/映画『トゥルーノース』予告編

https://www.true-north.jp/

公開と同時に私のFacebookのタイムラインにこの映画を絶賛するコメントが立て続いたのをきっかけに興味を持ちました。
北朝鮮という日常の話題からはできれば遠ざけておきたい国の、さらに強制収容所の過酷な現実を描いているということで、「アニメーションとはいえ描写が生々しくて脳裏に映像が焼き付いて眠れなくなるのではないか…最後まで鑑賞できるんだろうか…」と不安と恐怖が入り混じっていました。とはいえ、誰かにオススメされなければ自分では選ばないカテゴリーの映画だな、と思い(意を決して!)見てきました。

結果としていろんな気付きをもらえる作品でした。

見る前は恐怖だった私の感情がどんなふうに変化し、何に気付いたかをお伝えしようと思います。

もくじ

鑑賞中:呼吸が浅く緊張。

今回、人生初の一人映画鑑賞だったこともあり、席に付いても落ち着かず、そわそわ緊張していました。映画が始まり主人公たちが収容所に連れていかれるシーンでは「あ、ついに始まってしまう…」という恐怖が強くなり、心臓が脈打ち、呼吸も浅く、体に力が入っているのが自分でも分かる程でした。

ストーリーが進むにつれ、過酷な環境によって、性格や振る舞いが変化していく主人公に同情や軽蔑の感情が生まれたり、一方で、どんな環境でも変わらず他者への思いやりと愛を持ち続ける母の覚悟に尊敬したり。刻々と感情が変化しているうちに、94分の映画が終了しました。

鑑賞直後:現実を受け止めきれず、早く外に出たい!

エンドロールでは収容所が実際にあることを示した航空写真が流れ、アニメーションで見ていた世界が一気に現実味を帯びてきました。深い海に沈められて息ができないようで、ただ苦しかったです。「早く外の明るい空気を吸いたい!」と逃げるように映画館を後にし、外で何度も深呼吸をしました。ビルの隙間から見える、ピンク色の夕日に癒され徐々に落ち着きを取り戻しました。

あの重たい感じ何かに似てる、と思い出したのが、小学6年生の時に修学旅行で訪れた広島の原爆資料館を出た直後の感覚です。あの日も資料館の外の光はキラキラした快晴で、でも心は全然晴れず、楽しみにしていたお弁当なのに箸が全く進まなかったのを覚えています。(先生、もう少し順番考えてよw)

振り返って残った言葉「誰になりたいか常に考えなさい」

今回の記事を書くにあたり、改めて映画を振り返り、友人と映画について話してみると、マインドフルネスの観点があれば幸せを感じられることに気付きました。
主人公の母が「正しいとか間違ってるとかじゃないの。誰になりたいか常に考えなさい」と主人公に語りかけるシーンがあります。

まさに「自分が日々をどう生きるか」を考えされられる一言でした。

日本にいる私たちは物質的に豊かで、日々命をつなぐことに不安はなく、平和に暮らせていますす。ただ、心の奥を覗いてみると「世間が決めた正しいかどうか」という基準で物事や人生を選択して、合わない靴を履いているような人が多いかもしれない。私もマインドフルネスを知るまでは他人にすすめられるまま履いた窮屈な靴で、靴擦れしているのに「この歳だから」とか「世の中ってそういうもんだから」と見て見ぬふりをして歩いていました。

その見て見ぬふりを一旦やめて、
「自分がどんなふうに感じて、何に心地よさを感じるのか?
 その選択は本当に自分らしくいられるか?」
という自分独自の型紙と重ねてみて、合いそうな方を選ぶと人生を歩きやすく幸せを発見できる余裕が生まれるのかな、と気づかされました。

それは相手との関係性、コミュニティで求められている役割やキャラクター、仕事かプライベートかといったシーンに関わらず、「常に」です。
私は誰といても、自分らしい私でいられる選択をしたい。
そう気づかせてくれたこの映画に感謝です。

是非、全国ロードショー中の今、沢山の方に観ていただきたい映画です。

▼公式サイト

映画『トゥルーノース』公式サイトそれでも、生きていく。世界で最も過酷な場所で、希望を捨てずに生き抜こうとする者たち。世界の映画祭で絶賛された真実の物語www.true-north.jp

▼『トゥルーノース』 清水ハン栄治×西野亮廣 トークイベント付き上映会

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アニメーション初挑戦で、共に自身の作品がアニメ映画の最高峰・アヌシー国際アニメーション映画祭にノミネートされた、清水ハン栄治監督と西野亮廣さん(『えんとつ町のプペル』製作総指揮・原作・脚本)による『トゥルーノース』トークイベント付き上映会の開催!
・販売期間:2021年6月11日(金)10:00~2021年6月17日(木)16:00
・チケット購入URL:https://w.pia.jp/t/true-north/
 ※インターネットのみの販売

▼トゥルーノース✖️Wisdom2.0 イベント

【6/17(木)19:30オンライン】本当に大切なことと向き合う力:映画「トゥルーノース」清水ハン栄治さんとのトークセッション ~ 映画「トゥルーノース」 × Wisdom2.0Japan■「本気で北朝鮮強制収容所12万人を救おうとしている」清水ハン栄治監督との対話 ■6月4日より公開される映画「トゥルーノーw2j20210617.peatix.com

2021/06/17 (木) 19:30 – 21:00
マインドフルアドベントカレンダー執筆者のお一人、荻野淳也さんと清水ハン栄治さんによるイベント。マインドフルネスやコンパッションの要素も含めたお話になるはず・・・!

もくじ