これまでの回で、
・マインドフルネスとは”今ここ”に意識を向けること
・過去や未来ではなくて、なぜ”今ここ”が大切なのか
をみてきました。
「とはいえ、日常やらないといけないことも沢山あるし、スマホの通知も気になる。”今ここ”にいない自覚はあるけど、どうしたら良いの?」
「どうやったらマインドフルネスになれるの?」
そう思ったあなたも、大丈夫です。
今回は、すぐにマインドフルネスになれるコツをお伝えしましょう。
それはズバリ、”五感”を使うこと。
“五感”を使えばすぐに”今ここ”。
五感といえば、視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚。
このどれかを使えば良いのです。
「へ・・・?そんなこと?」と思われたかもしれませんね。
では一度、画面から目を離して、両手を出してください。
そして左右の手の平どうしを熱〜くなるまでこすり合わせてください。
思いっきり、もうこれ以上熱くできない、というぐらいに。
・・・どうですか?
手をこすり合わせている間は、やらなければいけないタスクやスマホの通知のことは考えられなかったはずです。
なぜなら、人間は、五感を使っているとき、思考できないのです。
「五感を使う」ということは、昨日でも明日でもない、”今ここ”を体のセンサーを使って感じる、ということです。
だから、五感を使うことで、思考は止まり、すぐに”今ここ”に戻ってこられるということですね。
実は日常に沢山ある”五感”チャンス。
マインドフルネスの講座の中で「五感を使いましょう」とお話をすると、「大自然の中で夕陽が沈むのを眺めているときは、視覚だけでなく、風や音も感じていて、気持ちが良いです」「海で潜っているときは五感を使っています」などと返していただくことがよくあります。
そうですね。自然の中は非日常ですし、空気や眺めが良いと、意識せずとも自然に五感を使って感じたくなります。
でも、遠出したり場所を変えたりしないと、五感を使えないのでしょうか?
答えはノーです。
日常にも、意識さえすれば、たくさんの”五感”を使うチャンスが潜んでいます。
例えば、
道端に咲く花を「きれいだなあ」と愛でるとき。
仕事の合間にコーヒーを入れて「いい香りだな」と香りを嗅ぐとき。
化粧水をつけて、お肌の調子を確かめるとき。
「新米が炊けたー!どれどれ?」と味わって食べるとき。
遠くの風鈴が「リーン♪」と鳴る音に耳を澄ませるとき。
意識してみると、五感を使う場面は日常でもたくさんありますね。
「料理」はマインドフルネスの総合格闘技?!
日常で五感を意識するのに、特にオススメなのが、「料理」です。
料理は、ちょっと意識するだけで、五感をフル活用できる、マインドフルネスの総合格闘技とも言えるからです。
(「格闘技」という言葉が適切かどうかはさて置き・・・)
例えば、カレーを作るとき。
「お肉や野菜に火が通ったかな?」とよく観る。
「良い香りがしてきた〜」と嗅ぐ。
ジャガイモや玉ねぎ、お肉など食材によって違う肌触りを感じる。
グツグツという音の具合を聞いて火加減を調節する。
味見をしたり、最後はもちろん、味わって食べたり・・・。
なんだか、カレーを作って食べたくなってきましたね(笑)
ということで、今回はここまでです。
マインドフルネスって難しい!と思っていた方も、まずは日常の”五感チャンス”を活かしてマインドフルネスになってみませんか?
イラスト * オクヤマナミ
(Twitter:@nami_okym)
一言コメント:「久々にお花屋さんで綺麗なお花を買ってみました。花びら一枚一枚を観察する、花を愛でることもマインドフルネスですね。今回イラストに描いたお花はトルコキキョウ。紫のトルコキキョウの花言葉は『希望』だそうです。」
文 * 松元絢
(Mindful.jp 編集長 、Twitter:@Ayapann88、note:ayapann)
一言コメント:「日毎に寒さがますこの頃は、今日は暖かいかな?寒いかな?と気温を感じて、朝一番にマインドフルネスになっています」