「悠久の時を旅する」を観て時空を超えた日の話- 星野道夫写真展レポート
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「悠久の時を旅する」を観て時空を超えた日の話- 星野道夫写真展レポート

私はいつからか、自分の生命と、
自然を切り離して考えることが
できなくなっていた

(『悠久の時を旅する』星野道夫)

こんにちは。Mindful.jp編集部のなおぱおです。

みなさんは、米国アラスカに魅せられた写真家で、心打つ大自然や美しい動物を撮った作品で知られる故星野道夫氏をご存じでしょうか。急逝後25年が経って今なお、その写真集や著書が増刷を重ねられているといいます。
現在、神奈川県横浜市の「あーすぷらざ」で写真展が開催されており、星野直子さんによるトークショーが開催された機会に足を運びました。

「あーすぷらざ」の写真展チラシ

悠久の時を旅する写真家 星野道夫氏

ホッキョクグマやアザラシなどの愛くるしい写真に、思わず笑みがこぼれてしまう・・・。私は、星野道夫さんの写真にそんな印象を抱いていました。いつみても変わらず惹きつけられるものがあり、悠久を旅しているのは、まさに星野さんご自身とその作品ではないかと思います。

星野道夫事務所の公式サイトによる星野道夫さんのプロフィールは下記の通りです。詳細は公式サイトでご確認いただきたいのですが、精力的に作品を残されていたことがわかります。

星野道夫(1952年~1996年)
千葉県市川市生まれ。写真家。

星野道夫は学生の頃から北方の自然に憧れを抱いていた。
19歳のある日、古書店で出会った海外の写真集「ALASKA(ナショナル・ジオグラフィック・ソサエティ刊)」に掲載されたエスキモーの村「シシュマレフ」の航空写真に強く魅せられ、住所も分からない村の村長宛に手紙を書く。半年後に届いた返事をきっかけにアラスカに渡り、念願の「シシュマレフ村」でひと夏を過ごす。この村での経験が後に写真家の道を選び、アラスカへ渡ることにつながった。

以降、極北の自然とそこに生きる野生動物や人々の暮らしを取材しながら、時代とともに変わりゆくアラスカを写真と文章で記録していった。作品は「アニマ」「週刊朝日」「マザーネイチャーズ」「シンラ」「家庭画報」「たくさんのふしぎ」などの多くの国内誌や、「National Geographic」「Audubon」などの海外誌にも発表された。
急逝後も、著作の一部は英語のほか、韓国語、中国語にも翻訳され、海外でも広く読まれている。国内でも小・中・高等学校の教科書に作品が掲載され、次世代へと読み継がれている。

星野道夫事務所公式ホームページ プロフィール頁より

心に届くメッセージを綴るエッセイスト 星野道夫氏

星野さんが素晴らしい写真家ということは、知っていたつもりでした。その上で、会場で目の当たりにする写真の数々には、うわっっっと思ったり、とても癒されたり、好奇心を刺激されたり・・・ 感情を揺さぶられるものばかりでした。そして、それらすべてが、まったく古くないのです。一緒に行った友人も私も「まるでアラスカを旅行できたみたいだね~」と同じ感想を持っていました。

会場の写真は撮れなかったので、ポストカードで雰囲気だけ。絶妙のタイミングで切り取られた動物、アラスカの自然、また、ネイティブの人々の写真など、引き込まれる写真ばかりでした。

さらに、今回行ってよかったなぁと思ったのは、文筆家としての星野道夫さんの魅力に触れることができたことです。写真に添えた言葉、手紙、記事など、会場に残されているメッセージは、これもまた、まったく古く感じず、温かく、鋭く、すっと心に入ってくるものばかりでした。

恐らく、星野さんは自然の中でひとりで過ごす時間も長かったに違いありません。これらは、星野さんにとって、書く瞑想(ジャーナリング)でもあったのでしょうか。ひとつひとつが研ぎ澄まされているように思いました。写真集だけでなく、執筆も数々残していらっしゃるので、ゆっくりと読んでいきたいと思います。

会場でアンケートに答えるともらえるフレーズ。おみくじのように自分で引くようになっていて、自分宛てに語り掛けられている気分になります。このような短い言葉からエッセイまで、紡ぎ出される言葉がそれぞれ含蓄に富んでいます。

直子さんが振り返る作品。道夫さんの息づかいを感じるような絆。

この日は、予約制で、星野道夫事務所代表の星野直子さんによるスライドを投影しながらのトークショーがありました。会場の大きなスクリーンに映し出されるアラスカの光景と、穏やかな直子さんの語り口調で、星野夫妻の共同監督による映画を観ているような気持ちになりました。現在の会場ではトークショー開催は終了ですが、巡回先では予定されているようなので、機会がある方には、トークショーとのセットをお薦めします。

トークショーイベントで写真を観たり話を聴きながら思ったのは、星野道夫さんは、なんて人たらしだったのだろう、ということ。ネイティブの方の中に馴染んだ星野さんに異邦人のかけらはなく、また、写真の中で彼らがありのままの表情を引き出されているのは、安心して撮られているからに違いないだろうな、と。いや、人だけではなく、自然や動物とも垣根がない方だったのかもしれません。あくまでも私の想像ですが、優しく、頑固で、強く、弱い方だったのではないかと。観覧後、しばし、ぼーっとしてしまいました。

さて。コロナ禍、手に取る方が多いという星野作品は、あなたに何を語り掛けるでしょうか。

映像制作:クレヴィス

編集部・なおぱお’s Voice
私の名前は直子といいます。以前から同名の直子さんに興味を持っていたので、友人に誘われて、「行く行く~」と参加したのがこの日のきっかけです。ワイルドな写真を撮る星野道夫さんに、おっとりな語り口調の直子さん。会場での質問にも挙がっていましたが、一緒に生活した期間は長くないのに、寄り添っている感をとても感じました。マインドフルフォトにストーリーがついたこのコンテンツ。機会があれば、ぜひご覧ください。

写真展 星野道夫「悠久の時を旅する」
主催:各会場
協力:星野道夫事務所
企画協力:クレヴィス

<2022年巡回予定>
1月8日(土)~ 3月27日(日)
地球市民かながわプラザ あーすぷらざ
https://www.earthplaza.jp/event/hoshinomichio/
4月14日(木)~ 4月25日(月)
ジェイアール名古屋タカシマヤ
https://www.jr-takashimaya.co.jp/cp/2022hoshinomichio/

星野道夫事務所:
https://michio-hoshino.com/
クレヴィス:
https://crevis.co.jp/exhibitions/03/

(文・写真:Mindful.jp編集部 なおぱお)

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