2024年Mindfu.jpのアドベントカレンダーのテーマは「マインドフルネスの世界を広げる旅」。
マインドフルネスを知る・学ぶ・実践するために役立つ、書籍、セミナー、アプリ、場所などの著者や主催者が一日一名登場し、心と体を穏やかに整えるための情報をご紹介します!
今回は僧侶であり、バライティ番組企画、スタートアップの立ち上げなど、多彩な活動をされている井上 広法さんの登場です!
この記事ではお寺が作ったコワーキングスペース「áret (アレット)」をご紹介いただきます。
本日のタグ
# マインドフルネスを基礎から学べる
# 初心者さんいらっしゃい
# 仲間を作れる
# 自分のペースで
# 習慣化・継続を応援!
お寺がつくったコワーキングスペース áret (アレット)
「ビジネス×お寺×マインドフルネス」という新しい提案
áret (アレット)とは?
áretは、創建600年の歴史を持つ栃木県宇都宮市の光琳寺が手がけた新しい形のコワーキングスペースで、多様な現代社会に生きるビジネスパーソンの拠り所として注目を集めています。
光琳寺の住職を務める私(井上広法)は、「心理学を学んだお坊さん」として、仏教と心理学の観点から幅広いシーンでマインドフルネスを伝える活動を行っています。
áretを設立した背景には、寺が持つ心の安らぎを現代社会の文脈で活用したいという強い思いがありました。
地域社会と利用者を結びつけるこの空間は、「コワーク(共に働く)」を超え、「コライフ(共に生きる)」という新しい働き方と暮らし方を提案しています。
コワーキングスペースにどのようなイメージがありますか?
オープンな空間でたくさんの人が黙々と作業している光景をイメージされるかもしれません。
あるいは、利用者同士が自由に交流し、新しいアイデアが生まれる場としてのイメージもあるでしょう。
しかし、áret が目指すのは、それだけではありません。ただ孤独に仕事をする場所ではなく、利用者同士が深いつながりを築く「心の拠り所」であるとともに、働くことが日常の延長ではなく自分自身を見つめ直し心と体が自然と整う空間を提供しています。
áretという名前には、寺(tera)の文字を逆に読むことで「お寺の役割をひっくり返す」というユニークな発想が込められています。
普段は入りにくいお寺の概念をひっくり返すことで、居心地良く仕事に集中できる場所を目指しています。
伝統と革新が交差するこの場所は働く人々が一歩立ち止まり”今”を取り戻しその結果、地域や他者とつながり、
新しいアイデアやビジネスを創造するための拠点となっています。
áretの概要
áretは、2024年12月に5周年を迎えました。光琳寺から徒歩1分ほどの場所にあり、コワーキングスペースを中心とした敷地には、歴史あるお寺からはイメージできないような空間が広がっています。
áret本館を中心とした敷地内には、法人向けの一棟貸しコンテナや会議室として利用いただけるコンテナが並ぶエリアや、宿泊施設「宿坊 自在堂」もあります。
まず紹介するのは、受付のあるáretの本館。
1階メインホールは、主にワーキングスペースとして時間貸しのドロップインでご利用いただけます。
出張の際やワーケーションはもちろん、企業や独立を考えるビジネスパーソンのための準備期間に最適です。
もちろんドロップイン以外にも、マンスリーでのご利用も大歓迎です。
さらに、貸切利用の際は、広々した空間で多様なワークショップスペースとして活用していただけます。
2階フロアは、事業拠点としての専有ワーキングスペースです。24時間365日、自由にáretへ出入り可能で、月20時間まで会議室利用無料などの特典があります。
法人の住所登記も可能です。
会議やワークショップを検討している方には、8畳和室やコンテナ、メインホールを貸切で活用いただけます。
áret 概要
リトリート宿坊「自在堂」
さらに2024年7月、新たな試みとしてáret敷地内に、リトリート宿坊「自在堂」がオープンしました。
日常の喧騒から離れ、自分自身と向き合うための特別な空間を提供しています。
心身を解きほぐし、「自分時間を愉しむこと」をコンセプトとしています。
静かで、木の温もりに包まれたタイニーハウス型の「自在堂」の中、瞑想や読書を楽しむことができます。また、光琳寺の朝のお勤めに参加することで、伝統的な仏教の教えに触れる貴重な体験も可能です。
日中は、コワーキングスペースáretで仕事をするのも良いでしょう。宇都宮中心から程近い立地を生かし、観光やビジネス、リラクゼーションを行うのに理想的な環境が整っています。
リトリート宿坊「自在堂」の詳細はこちら
https://jizaido.jp/
おすすめポイント!
áretでは、働く環境をとことん考え抜いた結果、シェアスペースの中心に広いオープンキッチンを配置しました。
このキッチンは、調味料や食器、台所用具が自由に使える仕様で、利用者同士が自然と交流できる場となっています。
キッチンではカレー作りや味噌作りのワークショップ・オープンランチ会など、さまざまなイベントが開催され「共食」を通じて情報交換や悩み相談が生まれることもしばしば。
また、こうしたカジュアルな交流の中から、新しいコラボレーションやビジネスのアイデアが生まれることも少なくありません。
仕事の枠を超えた人とのつながりを生み出し、心地よいコミュニティを築けるのも、áretならではの魅力です。
ワークショップや上映会、学習会を通じて、ユーザーだけでなく近隣住民も巻き込み、人と人とのつながりを紡ぐ場を作り上げてきました。お寺の歴史的役割である「寺子屋」のように、子どもから大人までが共に学び合う場として機能しています。
社会課題に焦点を当てた映画上映や、「死の体験旅行」「“読まない”読書会」などのユニークな企画を通じて、ソーシャルマインドや情報感度の高いネットワークが形成され、áret独自のカラーが確立されています。
また、高校生や大学生も利用できるスチューデント契約を設けており、年齢や職種の異なる人々が交わることで、新たなシナジーを生み出す多様なコミュニティを築いています。
私自身がマインドフルネスの提案や相談役として、ユーザーのニーズに応えています。イベントにも積極的に参加し、心配事や日常の悩みについて気軽に話せる場を提供することで、お寺本来の役割である心の平穏を支えています。
さらに、ユーザー同士の支え合いが自然に生まれ、多様な分野の専門家が集う環境の中で、起業や仕事の課題解決に役立つ情報交換が活発に行われています。
これにより、安心感のある働きやすい環境が可能性を広げ、相乗効果を生むことがáretの大きな魅力となっています。
ユーザーの声
宇都宮のフリースペース。Wi-Fi環境、電源も豊富に用意されています。作業スペースが広めなため、いろいろな作業に対応できます。
各種イベントも開催されており、栃木県のチャレンジャーが集まる場所となっています。
最高の空間です!
いつも快適に利用させていただいています ☺︎
ワークスペースも広々としていてとても使い勝手が良いです!
いつも使わせてもらってます!パソコン関係の機器も、豊富に揃っており会議や仕事がスムーズに行えます!
Mindful.jp読者へのメッセージ
マインドフルに仕事をしたい方はぜひáretへお越しください。
井上 広法
1979年宇都宮市生まれ。創建600年の光琳寺を拠点に「ともに、いきぬく」をミッションに掲げ、ひとづくり・縁づくり・まちづくりを実践。
佛教大学で仏教を学び、その後、国立東京学芸大学で臨床心理学を修めた僧侶。2012年に人生相談ができるWebサイト「hasunoha」を立ち上げ、2014年には日本初のお坊さんバラエティ番組「ぶっちゃけ寺」を企画。2016年にはマインドフルネスを基盤としたビジネスプログラム「cocokuri」のスタートアップを手掛けました。
これまでにJTやANA、サントリー、ソフトバンクなど50社以上でマインドフルネスの指導実績を持ち、企業研修や講演を全国で展開中。さらに、2018年にはご先祖様を見える化するおもちゃ「いのちの積み木®」を開発、2019年にコワーキングスペースáretを開設するなど、仏教を身近に感じられる多彩な取り組みを続けています。