この連載は、しんいちさんが、会社員として働きながらも、物を減らしリュック1つを背負って、旅するように暮らす日々を綴ります。
▼前回までの記事ピックアップ
vol.2 会社員生活と多拠点生活は両立できる?!僕がADDressを選んだ理由。
vol.8 ふらっと立ち寄ったコーヒースタンドで感じた「旅はいつでもどこでも出来るぞ」という話
初めての滞在先で、地元に帰ってきたような懐かしい感覚になるのは、嬉しいものである。
今回は、2度滞在した福岡県北九州市のADDress門司港で感じたことを、書いてみる。
思い切って行ってみた門司港の家
初めて門司港を訪れたのは、2021年11月下旬。
この出張は、博多にある顧客訪問がメインだった。
同じ福岡県とはいえ、門司港駅から福岡駅までは、特急で1時間半かかる。
アクセスが良いとは言えない場所をわざわざ選んだのは、理由があった。
愛媛県大洲市の家で知り合った方に、
「門司港はお勧めだよ!ぜひ行ってみてほしい。」とオススメされた。
この一言がずっと心に残っていたので、思い切って行ってみることにした。
美しい門司駅の駅舎
門司港は、福岡県と山口県の県境にある港町だ。
レトロな駅舎は、重要文化財となっていて、重厚感があって美しい。
ライトアップされた駅前が僕を歓迎してくれている気がして、早くも嬉しくなった。
魅力的な家守さんとオーナーさん
門司港の家の魅力は、家守さんとオーナーさんの存在だ。
家守(やもり)とは、ADDressの家での生活をサポートするコミュニティマネージャーです。家の管理をしながら、会員とコミュニケーションを取り、地域の方や会員同士の交流の架け橋となるADDressには欠かせない存在です。
ADDress HPより
カフェを経営している家守さんも、オーナーさんも、気さくで話かけやすい雰囲気がある。
見かけると、思わず声をかけたくなってしまう。
オーナーさんと家守さんとの時間
オーナーさんとは、滞在初日にお会いできた。
家のリビングで、滞在者同士で話すきっかけをつくってくれた。
オーナーさんは、家族4人でADDressの家に来ていたので、子供から大人まで集まって、親戚の家に来ているような気分になった。
オーナーの娘さんが、ギターの弾き語りを披露してくれ、心地よい時間を過ごせた。
家守さんとは、他の滞在者の方たちと一緒にご飯を食べに行った。
向かったのはカフェバーの「tent.」だ。
家守さんはここの常連で、店主とお店に来ていた地元の方に、僕らを紹介してくれた。
初めて訪れた店なのに、行きつけのお店のような安心感が良かった。
家守さんのあたたかい計らいで、僕は仲間に入れてもらえた気がした。
門司港の街は、誰でも受け入れてくれる、やさしさがあった。
思い切って足をのばしてみて、本当によかった。
2度目の滞在は「帰ってきた感覚」を味わえた
2022年3月初旬、門司港をまた訪ねてみた。
レトロな駅舎を見上げて、自然と「ああ、帰ってきたな」と思った。
それは、最初の滞在でオーナーさんと家守さんが、地元の人の中に、訪れた人のための居場所をつくってくれたからだ。
前回と変わらず、年齢や職業がばらばらの人たちが集まる門司港の家は、親戚同士の集まりのようだったし、tent.にも行けた。
会いたい人に会いに行き、ふらっと立ち寄りたい店が門司港にはある。
また機会をつくってはこの街に帰ってこよう。
「旅路」は続く。
プロフィール
しんいち:石井慎一
埼玉県入間市出身。社会人から16年を東京で過ごし、離婚や大阪転勤を機に自分の暮らし方を考えるようになる。現在は会社員として人事系サービス企業で大阪支店長の職を担いつつ、全国に拠点のあるADDressを利用し、「旅するように働く、暮らす」を実現している。
・まなびやアカデミー認定マインドフルネストレーナー
・産業カウンセラー
しんいちさんの多拠点ミニマルライフ・ヒストリー
2018年10月
38歳でバツイチ確定後、シェアハウスに転居。当初持っていたのは、掃除機と電気ケトルと服だけ。
2019年6月
大阪転勤を期に、一人暮らしをスタート。家具・家電などが増える。
2020年4月
緊急事態宣言で在宅勤務になり、快適さを追求したくなり、高城剛氏の「LIFE PACKING」から物を減らすことに興味を持ち、「スーツケース一つで生活する」を目指し始める。
2021年1月
一人暮らしのマンションを手放しCoリビングサービス「Address」を契約。多拠点生活を開始。Addressを利用していない時は、間借りしている大阪のスペースで生活している。現在の所持品はスーツケース2つ分。