皆さん、こんにちは。マインドフルネスサロン「MELON」を運営している橋本です。昨日の中村悟さんに続き、Mindful.jpアドベントカレンダー2020の2人目ということで、よろしくお願いします。これからマインドフルネスを広めていらっしゃる素晴らしい仲間が続きますが、一発目はゆる〜くスタートしたいと思います。
最近、ととのってますか?
改めて言うまでもないですが、2020年は歴史に残る年になってしまいました。プライベートでもお仕事でも、皆さま大変なご経験をされたのではないかと思います。ワクチンは開発 されたようですが、現時点ではコロナは収束するどころか、拡大の一途を辿っています。こんな状況下こそ、まさにマインドフルネスが力を発揮するのではないでしょうか。私自身も今年に入ってからは、これまでよりも長めに座るようになりました。こんな中で友人たちにもマインドフルネスって良いんだよー、と伝えようとしていますが、人によってはまだまだ マインドフルネスや瞑想のハードルは高いようです。そこでこのハードルを下げるべく、私が注目しているのが サウナです。
マインドフルネスでもサウナでも「ととのう」
「サ道」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 2016年に発売された漫画家タナカカツキ氏のサウナ伝道漫画『マンガ サ道』から火がつき、2019年にはテレビドラマ化、日本全国にサウナーが増え始めています。おしゃれなアパレルブランドや新興サウナもあちこちで立ち上がり、サウナ業界はかつてないほどホットに盛り上がっています。もはや昔のおじさんたちの憩いの場の面影はなく、サブカルを通り越して、メジャーシーンにのし上がろうとしています。さて、このサウナとマインドフルネスにどんな関係があるのかと思っている方もいるかもしれません。結論から言うと、どちらも「ととのう」んです。
テレビ東京『サ道』より引用
サウナ=瞑想?
何を隠そう私自身、このビッグウェーブに遅ればせながら乗っている「にわかサウナー」です。昔は私にとってサウナは我慢比べのイメージでした。ところが正しい「サ法」に則ってサウナに入ると、どういうわけか頭がすっきりして、まさにマインドフルネス瞑想をしている時のような感覚になるんです。そこでここからはマインドフルにサウナに入る方法をお伝えしたいと思います。もともとサウナ好きの方もいらっしゃるかもしれませんが、サウナ瞑想のポイントは「意識の使い方」です。
サウナの選び方
お好みのサウナで構わないですが、個人的にはTVがないこと、照明が明るすぎないことが サウナ瞑想をするには向いていると思います。BGMは、ボーカルのないチル系のものであれば気にならないかと。タオルやハットで目元を覆い、耳栓で雑音をシャットアウトするのも手ですが、見た目はちょっとアレな人になると思うので、そこは自己責任で。(←私のことですが、見かけてもそっとスルーしておいてあげて下さい・・。)
サ室の過ごし方
まず座り方から。足を組んだり、背中を丸めたりしてリラックスする入り方も良いですよね。でもサウナ瞑想を行う際には、浅めに腰をかけて背筋を伸ばしましょう。頭のてっぺんからワイヤーで吊り下げられているようにすっと伸ばし、余計な力は全部抜いてしまいます。手はひざかももの上に軽くおき、向きは上でも下でも構いません。姿勢が整ったら軽く目を閉じます。
サ室に入った直後は自動的に身体の感覚に意識が向くと思います。ムワッとした熱気が顔や 体にまとわりつく感覚をそのまま全身で感じていきます。呼吸をすれば、鼻腔や喉を通じて 熱い空気が通っていくのを感じられるでしょう。そのうち汗が頭や顔から垂れて体を伝わっていく感覚、いつもは感じられない自分自身の心臓の鼓動もはっきり感じられるかもしれません。それら全身の感覚に100%身を委ねて観察していきます。最初は観察する対象をひと つに決めて集中すると良いかもしれません。サ室にいる間はできる限りこの感覚だけの状態を維持しましょう。温度に慣れてくると、ついつい考え事を始めてしまいますが、サウナ瞑想中には仕事のことや、家族のこと、お金のことなどの考えは全て手放していきます。もし自分が「思考の世界」に入り込んでいることに気がついたら、直ちに「感覚の世界」に戻ってきて下さい。もし何かを考えていることに気づいても、それはサウナ瞑想の失敗ではありません。自分を責めたりせず、そっと五感へ意識をシフトさせていきましょう。
そろそろ時間が経って、サ室から出ていきたくなった頃でしょうか。その時に衝動に身を任せてサ室を飛び出すのは堪えましょう。ここでもポイントになるのは「意識の使い方」です。次に観察するのは身体感覚ではなく「心の状態」。おそらく暑さから逃れたいという欲求や衝動が、心の中に湧き上がっているでしょう。この心の状態をちょっと客観的に観察し てみます。どのような感覚があるでしょうか。もしかしたらこの衝動を身体感覚として体のどこかで感じることができるかもしれません。更に、その欲求や衝動を観察している時に、それらはどのように変化するかも眺めていきます。辛くならない範囲で、「心の観察」をしてみるのがサウナ瞑想のポイントです。
ちなみにサ室を出るタイミングが分からない方は、心拍数が通常の2倍くらいになった時が良いらしいです。まれにサウナが我慢比べ大会と化し、なぞの緊迫感に包まれることもありますが、サ室では他人と比べることは一度忘れて、自分自身の感覚と向き合って判断しましょう。
水風呂の入り方
水風呂に入る前にはもちろんしっかり体を流してから。サウナ瞑想の道を志す者、マナーもしっかり守りたいものです。水風呂に入った直後は、サ室とは反対に、はじめに自分の心を観察してみます。身体が急激に冷まされることで、爽やかな安堵感を全身で感じますよね。 この瞬間が最高というサウナーの方も多いのではないでしょうか。今度は「苦痛」ではなく 「快楽」の感覚が観察対象となります。自分が感じているその気持ち良さを少し客観的に眺めてみましょう。次第にそれは変化して、小さくなっていき、そしていつの間にか消えていきます。(無常)
快楽の感覚がなくなったら、観察対象を身体にシフトさせていきます。水流が身体に当たる感覚や水の「羽衣」が身体を覆っているのを感じます。そして再度、呼吸に意識を向けていきます。鼻から入った空気が、喉を通じて胸やお腹を膨らませる感覚、空気が出る時には胸やお腹が凹み、喉や鼻から出ていく感覚に意識を集中します。これを続けていくうちに、そろそろ出たい!という衝動が湧き起こってきます。その感覚もサ室で行ったのと同様に、た だ眺めてみましょう。慣れてくると、衝動を抑えて呼吸に意識を集中し続けられるようになっていきます。(ただし低体温症などにならないように自己責任で!)
ととのいタイム
水風呂から出たらお待ちかねの「ととのいタイム」です。普段サウナに通われていない方は聞き慣れない言葉かもしれませんが、この瞬間がサウナのクライマックスとも言えます。水風呂から出た時点でかなり仕上がっていますので、ここからは意識のコントロールを手放していきます。椅子などに座ったら、目を閉じ意識を開放していきます。注意の対象を定めず、音や光、皮膚感覚や匂いなど意識をオープンにしていきます。おそらく思考はかなり働 きにくくなっているので、雑念がおさえられ開放的な感覚の世界に長く留まることができる でしょう。この状態がマインドフルネス瞑想を継続的にやっていると辿り着ける感覚に極めて近いと思います。いわゆる「ととのい」の境地がそこにはあります。
サウナ中毒・依存に注意!
ここまでととのってしまうと、これが癖になって辞められないという方も出てくるかもしれません。最近は、もともとハッピーになるためにやっているのに、四六時中サウナのことが頭から離れないサウナゾンビ化しているサウナーも徐々に増えつつあります。(笑) 実はこれには理由があります。人間の脳には報酬系という神経回路のグループがあり、特定の行動により快楽などの報酬を得ると、その回路が強化されて同じ刺激に引き寄せられやすくなっていくのです。無意識にサウナを求めてしまうようになったら、そんな自分の執着や衝動も客観的に受け止めてコントロールできるように、サウナだけではなくマインドフルネス瞑想も合わせてしっかり練習することをお勧めします。
以上、「サウナ瞑想の作法」を解説させて頂きました。日常的にもマインドフルネスを実践していくと、サウナが更に深いものになると思います。ぜひ試してみてくださいね。マインドフルネスをしっかり学びたい方はMELONでお待ちしています!
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■プロフィール
橋本 大佑
株式会社Melon 代表取締役
早稲田大学政治経済学部卒業後、シティグループ証券投資銀行本部で大手上場会社の資金調達とM&Aのアドバイザリー業務に従事。その後オルタナティブ投資最大手の一社の米資産運用会社、オークツリー・キャピタル・マネジメントに入社し日本株ロング・ショートファ ンドの運用に携わる。年間数百社、全業種の投資対象会社の経営幹部と面談し、財務・企業 分析、投資判断を行う。家庭での悩みや友人の自殺を経て瞑想に出会い、実践を継続。マインドフルネスの効果に感銘を受け、それを広めるべく2019年に15年間にわたる外資系金融でのキャリアに終止符を打ち、株式会社Melon設立。
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