アメリカの作家でありスピーカーでもあるメル・ロビンスは、毎朝たった2分で自分を前向きなモードに切り替える「8つのマントラ(肯定の言葉)」を紹介しています。(Youtube)
たとえ忙しい朝でも、意識的にこの言葉を唱えることで、1日の始まりを穏やかで力強いものにできると言います。
この記事では、その8つの言葉と、Mindful.jp編集長あやぱんが特に推したい言葉をご紹介します。
音声で聞く場合はこちら(Voicy)
メルロビンズとは
メル・ロビンス(Mel Robbins)は、アメリカを代表するベストセラー作家であり、世界的スピーカー。CNNのコメンテーターとして活躍した後、独自の行動科学メソッド「5秒ルール」で大きなブレイクを果たしました。
彼女のアプローチは、心理学・神経科学・行動経済学の知見をわかりやすく日常に落とし込み、悩みや不安を抱える人が“行動できる自分”へ変わるための実践策として高く評価されています。YouTubeやポッドキャストは世界中で視聴され、リアルな語りと再現性の高いアドバイスが支持を集めています。
メル・ロビンスの8つの朝マントラ
では早速、メルが唱えるといいとしている、8つのマントラをみていきましょう。
1. Today Is Going To Be A Great Day(今日は素晴らしい1日になる)
2. 今日は私にとって素敵なことが起こる
3. 今日どんなことがあっても、私は対処できる
4. 私の人生の新しくワクワクする章が今日始まる
5. 一生懸命頑張っている自分を、もっと認めてあげる必要がある
6. 私は“成長の途中”でいていい
7. 努力を続けていれば、人生は必ず私に報いてくれる
8. 私は世界に大切な貢献をする存在だ
どのマントラも、自分を励まし、前向きに生きるための優しいエネルギーを持っています。特に朝の数分間は、脳が1日の方向性をセットする大切な時間帯。ここでどんな言葉を自分にかけるかが、思考や感情の質を左右します。
メルは、これらのマントラを朝唱えることで、時間が経つにつれて、以下のように自分でも驚くほど変わっている自分に出会えるでしょう、としています。
自分の考えを伝え、意見をシェアし、もう小さくまとまらない
何カ月も先延ばしにしていたことに、ついに取り組む
良いことを期待し、それをもっと引き寄せる
心を開き、「今ここ」にいる
普段なら見逃してしまうチャンスに気づく
朝の不安を落ち着かせる
1日を自信をもって過ごす
努力を祝福し、それを燃料にする
完璧であろうとするプレッシャーを手放す
特に心に響く「今日どんなことがあっても、私は対処できる」
8つの中でも、特に私が印象的だと思ったのが3番目の「今日どんなことがあっても、私は対処できる」です。
朝はまだ何も起きていないのに、不安や緊張がふっと浮かぶことがあります。
「今日はうまくいくかな」「何かトラブルが起きたらどうしよう」
――そんなとき、この言葉を心の中で唱えるだけで、安心感が生まれます。
「どんなことがあっても、私は対処できる」と自分に伝えることは、「未来を完璧にコントロールしなくても大丈夫」という許可を与えること。マインドフルネスの本質でもある“今この瞬間に立ち返る力”を育てる練習になります。
未来を心配しても、実際に起きることはわかりません。でも「今の自分には対応力がある」と信じることで、心は自然と落ち着き、体もリラックスしていきます。
朝に実践するシンプルな方法
明日の朝、鏡の前で深呼吸をしながら「今日どんなことがあっても、私は対処できる」と3回唱えてみてください。
ゆっくりと息を吐きながら言葉を感じることで、体の緊張がほどけていくのを感じられるはずです。
余裕があるときは、8つすべてを唱えるのもおすすめです。
1〜2分しかかかりませんが、1日の始まりがまったく違って感じられるでしょう。
マントラは脳を“書き換える”科学的ツール
今回のマントラについて、科学的なエビデンスが取られているわけではありませんが、マントラで起こることは、スピリチュアルではなく「脳科学・心理学・生理学」で説明できます。
・扁桃体の過活動が落ち着く
・前頭前皮質が働き、思考がクリアに
・自己価値と行動力を支える報酬系が活性化
・ストレスホルモンが低下
・行動につながる脳の予測モデルが変わる
特に
「今日どんなことがあっても、私は対処できる」
という言葉は、不安にスイッチを入れる朝にこそ効果的な“脳の安全装置”と言えます。
不安や焦りを感じやすい現代にこそ必要な“自己信頼”を取り戻す言葉たち。
あなたも、朝の静かな時間に、自分の声で唱えてみてください。その数分が、1日を安心と希望で満たしてくれるはずです。






